改造、リワーク専門の実装屋から見る「BGA」

 BGAとは、

 

 電子機器の数多ある部品で、ICやLSIと呼ばれる集積回路の内、

 

 端子が部品の底面に付いたボールであるもの事です。

 

 Ball Grid Arrayの略です。

 

BGAとは

SOP,QFP,BGA
       左:SOP                    中央:QFP                    右:BGA

 LSIの表面実装タイプの物で一般的なのは上の写真左からSOP、QFP、BGAの3つです。

 

 この内、SOPとQFNは端子が部品の側面に出ていて、BGAは裏側に出ています。

 (写真のBGAは逆さまにおいています。)

 

 この形状が実装の難しさに影響しています。

 

 

BGAとSOP,QFPの違い

  BGAの実装がSOPやQFPと異なる点をあげて行きます。

 

 ① SOP、QFPは実装の状況が目で見えるが、BGAは見えない。

 

 ② SOPやQFPは端子が四角い部品の辺にあり、基板と「線」で実装される。

   BGAは端子が底面にあり、基板と「面」で実装される。

 

 ③ SOPはリフロー、半田ごて、それぞれの方法で実装できるが、

   BGAはリフローによる実装しか出来ない。

 

 これらの違いがどういう問題を引き起こすか。

 

 ①の理由からBGAの付いた基板の実装検査にはX線等を使わないといけなくなります。

 

 ②の理由から、実装する基板に「反り」があると

 BGAの端の端子が接続しないなどの不具合が出てきます。

 

 そして、③の理由。不具合が見つかった後に修正(リワーク)が難しいということです。

 

BGA X線写真
BGA X線写真

 BGAの取り外しには半田ごてを使うことが出来ません。

 

 また基板に既に様々な部品が実装されている為に局所的にBGA部分のみを加熱して半田を溶かす必要があります。

 

 

リワーク機

 そのために用いる装置がリワーク機(リワークシステム)です。

 

 このリワーク機はまさにリワーク専用機なので

 それなりにBGAの実装をしている所では持っているところも多いですが、

 BGAのリワークという作業自体が毎日発生するものでは無い為、

 使いこなすのが難しいのではないでしょうか。

 

 また、リワークする基板が何十枚もあって更にサンプルもあるなんて場合には

 条件出しをしながら取り外し、実装が出来ますが

 中々そのような事もないでしょう。

リワーク機 リワークシステム
リワーク機

 一つしかない基板のBGAを一発勝負で直す!

 ここがやはり難しい所で、こういった依頼は多いです。

 

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