パソコンのスイッチ基板の修理のご依頼を頂きました。
フィルムケーブルコネクタ部分の破損です。
同じ場所が破損した2枚の基板から1枚完動品を作成します。
各基板の状態の確認
基板AとコネクタAの状態
こちらはかなり破損の状態が悪く、
基板のパターンがコネクタに持っていかれて全て剥がれてしまっています。
基板のパットから伸びているパターンがめくれてとぐろを巻いてしまっています。
またコネクタ側のリードには剥がれた基板のパットが付いたままになってしまっています。
これは基板側を修理するのは少し面倒そうです。
基板BとコネクタBの状態
こちらのスイッチ基板Bの方はまだ破損が軽微です。
基板側の破損はコネクタが接続するパットが2つ、右から4、6番目が剥がれてしまっています。
基板Aに比べるとかなり修復は楽そうです。
コネクタの方も2箇所基板のパットがリードに付着しているくらいです。
コネクタが取れたときにリードとパット間の半田に亀裂が入って取れたような感じです。
修理方法
今回は破損が比較的軽微な基板BとコネクタAを使用してスイッチ基板の修理を行います。
作業の手順としては、
① 基板Bの半田の残りの除去、洗浄
② コネクタAの半田の残りの除去、洗浄
③ 基板BとコネクタAの実装(パットの剥がれた2箇所を除く)
④ 2箇所のリードからジャンパ配線。
以上です。
① 基板Bの半田除去
半田除去後の写真です。
網線で綺麗に除去します。
コネクタの固定用端子の部分が取れて基板側に残ってしまっていたので、
それも取り外し半田を除去しておきます。
② コネクタAの半田除去
コネクタの半田除去後の写真です。
リードに付着した基板のパットを半田ごてで加熱し取り除きます。
①の作業で基板Bから取り外した固定用の端子は半田を綺麗に除去して差し込んでおきます。
③ 基板BとコネクタAの実装
コネクタAの固定用端子、リードを基板Bのパットに半田づけして実装します。
4番ピンと6番ピンはパットが取れてしまっているので半田付けできません。
④ ジャンパ配線
残った4番と6番ピンからジャンパ配線を行います。
元々のめくれてしまったパターンは邪魔にならないようカット。
出来るだけ元のパターンと同じ経路を這わせて伸ばしていきます。
(そのほうが後から分かりやすく修正も容易で綺麗に見えます)
最後に配線をボンド付けして完成です。
修理完了
テスターで導通の確認をとります。
問題なしでしたので終了です。
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