今回の記事では、プリント基板に現在かなりの頻度で実装されるようになってきている
「QFN」というチップについて
ご説明させて頂きたいと思います。
QFNとは
QFNとはどういう電子部品なのかをわかりやすくするために、
異なるタイプの部品と比較しながらご説明していきます。
形状の比較
QFP
QFPは
Quad Flat Pakageの略。
パッケージの4方向から
リードが出ています。
チップ裏面の写真です。
チップの4方向からリードが出ているのが
わかると思います。
写真は一般的なQFPですが、
裏面にヒートスプレッダとして
端子がついているものもあります。
QFN
QFNは
Quad Flat No lead packageの略です。
基本的な形状は右のQFPと近いです。
決定的な違いとして
リードが無いということがあります。
チップ裏面の写真です。
QFPとは異なりリードはありません。
側面から裏面にかけて端子があるだけです。
また、チップ裏面にヒートスプレッダとして
端子がついています。
実装方法の比較
次に実際にどうやったら部品の実装ができるのか、の比較をします。
まずは半田ごてで実装する場合です。
QFPの実装
QFPの場合ある程度の熟練は必要ですが、
半田ごてで実装します。
特に共晶半田を使用すれば
ブリッジもし難いので楽です。
QFNの実装
QFNの場合では、
基本的に半田ごてでは不可能です。
リードが無く、基板のパットも小さいため
半田ごての当たる部分が非常に狭く、
加熱が難しいです。
ブリッジも易く、修正は困難です。
さらに基本的にはヒートスプレッダ部分を
基板と接続することができません。
BGAの実装
BGAの実装は
リワークシステムを用いた部品全体を加熱する
方法を採ります。
これはBGAの端子が
チップの真裏にある為です。
QFNの実装
QFNもBGAと同様に
リワークシステムを用いた方法になります。
端子がサイドから見えてはいますが、
半田ごてで加熱は難しいですし
なによりチップの裏面にある
ヒートスプレッダに半田付けするためには
クリーム半田のリフローが必要です。
QFNとは
結局のところ、QFNとは
外観はQFPに似ているチップではありますが(事実基板に実装されていると見間違える事も)
取扱いはBGAとほとんど一緒で、リワークシステムを用いる必要があります。
基本的にはBGA、QFN部品の実装は難易度が高く、やり直しが利かない
デリケートな部品であると言えるでしょう。
専門的な知識を基に実装を行うのがベターです。
工房やまだでは試作基板の実装を承っておりますが、
BGAやQFN部分の実装のみの作業も行っております。
QFN部品でお困りなら!
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