BGAジャンパ配線③

 

 9/149/28の2回にわたってBGAジャンパのお話をしてきましたが、

 今回で3部作ラストです。

 

 もう一つのBGAジャンパ配線をご紹介いたします。

 

 

BGAジャンパの基本

 

 まずは基本を改めてご紹介。

 

 BGAジャンパ配線は、基板の回路設計でBGAから引き出す配線を間違えてしまった時などに対応するための改造方法。

 

 不要な配線をカットして新たにBGAのピンから配線を引き出すものです。

 上の図は基板の断面図。

 

 これが一般的な多層基板のBGA部分(簡略化してますが)です。

 

 右のピンは基板表面の1層目に。

 中央のピンはビアを通じて基板内装の2層目に。

 左のピンもビアを通じて基板内装の3層目にそれぞれつながっています。

 

 この中央のピンからの配線が本来不要だったとしましょう。

 一度基板からBGAを取り外します。

 

 その後、上の図のようにボールが接続するパッドからビアまでの経路を

 カットします。

 

 これで不要だった配線を切ることが出来ました。

 一方、BGAではそのボールから配線を引き出します。

 

 引き出しますと簡単に書いてますが、

 工房やまだの様々なノウハウを集合してできる高度な技術です。

  最後にこのBGAを基板に実装すれば、改造完了。

 

 ビアから2層目につながる配線をカットし、

 ボールから新たにジャンパ線を引き出すことができました。

 

 これが一般的なBGAの回路変更の改造なのですが、

 ここで一つ問題があります。

 

 ビア接続の基板ではカットできるのですが、

 ビアオンパッド基板では不可能だということ。

 

 

BGAジャンパ配線の応用編(ビアオンパッド)

 

 ビアオンパッド基板とは、基板のビアの上にパッドを載せる方式の基板。

 

 普通の基板では

 BGAのパッドのすぐ隣にビアを配置しなければならない所ですが、

 ビアオンパッド基板では

 真下にビアを配置することで高密度にすることができるようです。

 

 ちょうど下の断面図の様な感じになります。

 これでは基板上でカットができないため、

 回路変更はできないように思えるかもしれませんが、

 工房やまだの改造技術がこれを可能にしました。

 BGAの回路変更するボールを除去し、

 そのパッドから直接ジャンパ線を引き出します。

 

 これは工房やまだのリボールの応用です。

 そしてそのままジャンパ配線を引き出したBGAを基板に実装すれば、

 基板との配線はカットしつつ、新たな配線を作ることができました!

 

 

 BGAを透過させるとこんな感じになっています。

 

 BGAのボールが無いことで基板との接続は切れ、

 新たな配線が引き出されています。

 

 

 

 基板開発をされている方々へのサポートは工房やまだの主要な事業です。

 

 開発途中でも仕様変更は出来るだけ早く、確実に、が求められます。

 

 中でもBGAでの回路変更は改造を出来るところを探すのが大変のようです。

 

 そんな中でこれだけのメニューを提案できるのは工房やまだだけでしょう。

 

 いつでも基板の駆け込み寺 工房やまだです。

 

 

 基板の駆け込み寺 工房やまだ

 FAX:0238-26-2361

 Email:info@koboyamada.jp

 お問い合わせ

 

 

関連記事