LGAについて

 

 LGAという部品があります。

 

 今回はこの部品についてご紹介いたしましょう。

 

LGA 表面
LGA 裏面

 

 外見としてはボールの載っていないBGAという感じ。

 名前からしてBGA=Ball Grid Array、LGA=Land Grid Arrayですので

 ボールなしBGAってことですね。

 

 BGAと同じく表面に端子がなく、部品裏面で基板と接続します。

 

 部品裏での接続ですので当然半田ごてでは実装、取り外しはできず、

 設備のない所で付け外ししようとすると非常に難しいですね。

 

 

LGAの実装方法

 

 LGAを基板に実装させる時の手順をご紹介します。

 

 まずは基板のパッドにクリーム半田を塗ります。

 パッドの上部分だけ開口部の空いたメタルマスクを被せてクリーム半田を塗り込む方法が一般的ですね。

 

 その上に部品を搭載します。

 普通の基板の作り方ですとチップマウンターで載せることになります。

 

 

 そして、基板を半田の融ける温度まで加熱します。

 リフロー炉に通す方法ですね。

 

 半田が融けると基板のパッドとLGAのパッドが各所接続されます。

 

 

 これで実装が完了しました。

 

 工房やまだでは、LGAの取り外し、交換や他の部品が付いた状態でのLGAのみの実装を行っていますので方法は上でご紹介したものとは異なります。

 

 クリーム半田の塗布は独自のメタルマスクを使用しない方法で、

 部品の搭載と加熱はリワークシステムを用いて温度管理がされたスポット加熱で行っています。

 

 

LGA実装での不具合

 

 LGAの実装は非常に多くの問題を抱えています。

 似たような部品であるBGAと比較すると不良率はかなり高いですね。

 

 どのような不良が出るのかご紹介しましょう。

 

半田過多によるブリッジ

 

 LGA実装では半田の量は非常に重要な要素。

 

 多すぎるとどうなるのか見てみましょう。

 

 

 何かしらの理由で基板のパッドに塗布する半田が多くなってしまっても、

 部品を載せてしまうと気が付きません。

 

 そのまま加熱すると、、、

 

 

 クリーム半田は加熱して融けると体積が小さくなります。

 そこにLGAの自重が加わり、半田が融けるタイミングでLGAがストンと基板に落ちて隙間が無くなります。

 この時に半田が多いと隣のパッドの半田とくっついてブリッジを起こしてしまうのです。

 

 同一パターン(パットは分かれているが電気的につながっていいるパターン)だとショートしても機能的には問題ありませんが、繋がってしまうとマズい場所がショートしてしまうと完全に不良ですね。

 

 

半田過少による未半田

 

 ではクリーム半田が少なすぎた場合ではどうなるのでしょうか

 

 

 メタルマスク開口部が小さすぎた等の理由で、基板のパッドに塗布されたクリーム半田が少なすぎると、、、

 

 

 加熱して半田が融けると体積が小さくなり、パッド上での半田の分布次第では部品にまで半田が付かずに未半田状態になってしまいます。

 

 

 拡大するとこんな感じ。

 

 この不良は実装後のX線検査でも見つかりにくく、

 なぜか基板が望み通り動かない、ということになる場合も。

 

 

対策は?

 

 LGA実装でのクリーム半田量はかなりシビア

 

 半田量だけでなく他の原因でブリッジしたり、未半田になってしまう例もあり、非常に難しい問題です。

 

 

 これらのような場合でも工房やまだではLGAをリワークして正常な実装状態に直しています。

 

 LGAの替えが無い場合には取り外したLGAを再実装することも可能ですし、

 幅広い対応が可能です。

 

 

 LGAの実装、交換でお困りなら、

 プリント基板の駆け込み寺 工房やまだまで!

 

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