半田不良の多い部品であるLGAですが、
基板と接合がうまくいっていない、所謂未半田の修正の依頼がありました。
ご紹介していきたいと思います。
まずLGAとは、こんな形のIC。
裏面に端子がマトリクス状に並んでいる事が多く、
今回の端子数は5×5の25個。
裏面で基板と接合するので
半田ごてを使って半田付けすることができない種類の部品です。
また、端子に半田ボールが付いているBGAと異なり、
底面がフラットになっています。
次に基板の状態の説明をしておきましょう。
部品を載せる基板のパッドはこのような感じ。
25個のパッドの内13個はパッドオンビアになっており、
基板裏に貫通するビアがそのままLGAと接合する端子になっています。
基板は裏表の2層基板でした。
表層を透けて裏面を見えるようにするとこんな感じ。
ビアを通じて裏面に配線されています。
不良基板での未半田LGAの原因
今回ご依頼があった未半田がどういう状況だったのかご説明しましょう。
5列あるパッドの真ん中で断面図にするとこういう感じです。
左端のパッドは基板表面でパターンが伸びて左の方につながっています。
左から2番目、右端のパッドはパッドオンビアで基板裏面につながり
パターンがひかれています。
真ん中と右から2番目のパッドは未接続の未使用パッドです。
基板に部品を実装する際にはパッドにクリーム半田を塗布していきます。
その後マウンタで部品を載せて、リフロー炉で加熱します。
どうなったのでしょうか?
基板が加熱されて半田が融解すると、
部品と基板のパッドが接合されますが、
パッドオンビア上の半田は融けた時にビアの穴に流れてしまいました。
当然部品のパッドと基板のパッドはつながりません。
これが今回のご依頼での半田不良の原因です。
未半田LGAの修理
パッドンビアでBGAやLGAを載せると、
このようにビアへの半田流れ込みが発生してしまうため、
基板メーカさんでビアへの穴埋めを行うようですね。
今回のご依頼ではその処理がされておらず不良となってしまいました。
工房やまだでは豊富な経験を元に不良の原因特定、修理を行います。
基板設計や実装工程での問題の解決には
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